ゆるふわ日記

ゆるふわだよね。

メリーゴーラウンド

 

 

 

 

 

今日の夢での魔術では、雪灯籠がそこら中。月明かりに突き当たり、月夜烏もお祭り騒ぎ。夜顔夕顔夜会草、森羅万象雪の下。鎧を纏った雪解けの、革命家の群れが燃え盛る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二月二十八日のこと、私は、もしくは彼女は、堕落したマルセイエーズと朽ち果てた讚美歌をうたい、かわいいお洋服に火をつけて、警察官を撃ちながら、ガラスを割ってお買い物。盗んだものを両手いっぱいに。グランドピアノは重くって、だから燃やしてバラードを弾いたの。歌わない小鳥は殺してしまえと、言ったのはきっとお父さん。二月二十九日のこと、死者の船では、腐った骸骨から血が流れるの不思議。私は柱に釘付けされて、そのまま大洋に流れて。あなたは寒いと微笑んで、それに水も冷たくて、でも海よりも大きな希望が、どこかにきっと、ないかもね。二月三十日のこと、排水口に血は流れ、道端には少女が吊られてる。悲しくて、氷のように冷たく、指先で弾くとポロポロ零れ落ちる。冬休みが終わらなくって私ちょっと退屈。春を待ってる。窓の外を眺めながら。雪の上に書いた文字も、雪がまた消すの。濡れてうつむくスカートの裾。消え続ける人々。二月三十一日のこと、これまでの日々の走馬灯。血に染められた雪原と、走る機関車の模型。晴れたら呼吸しよう。もしも二月が終わったら、私たちは何処へゆくのだろう。ピクニックでもしようか、メリーゴーラウンドを探そうか。二月三十二日のこと、どうしても目を塞いでしまう。春も、昼も遅すぎる。私は誰を想っているの。私は誰なの。元気な犬の声が聞こえてくるまでパズルでもして過ごそうか。真っ黒なピースが散り散りになっている。いつまでこんなところにいるのだろう。音もなく落ちる雪は、窓の外にあるのかもしれないし、ないのかもしれない。目を塞いでばかりで、血液と爛れた死体と永遠に訪れない春と人殺し。首吊り。嫌だよねこんなの。