ゆるふわ日記

ゆるふわだよね。

ピンニャハ・パッパーニハについて

 

 

 

ピンニャハ・パッパーニハとはこの土地の名称で、同時にこの土地に住む神の名前である。ピンニャハ・パッパーニハはピンニャハ・パッパーニハに住む老婆の中から無作為に選ばれ、神として祀られる。選ばれた老婆はピンニャハ・パッパーニハとなり、土地で一番の大木に八日間縛り付けられ、村人から神餌を献上される。ピンニャハ・パッパーニハは人間と大地の怒りと憎しみを一身に引き受け、ゆっくりと殺される。村人たちはピンニャハ・パッパーニハを苦しめ、痛めつけることで、自身の罪を滅することができる。また、ピンニャハ・パッパーニハが大地の苦しみを一身に引き受けることで、ピンニャハ・パッパーニハの土地は天災を免れる。そのため、村人たちはあらゆる手を使ってピンニャハ・パッパーニハに痛みや苦しみを加える。しかし、ピンニャハ・パッパーニハは八日目に訪れるペヌジニの夜まで必ず生かしておかねばならない。ピンニャハ・パッパーニハはペヌジニの夜に、足と手の指先の関節から順に切断され、殺される。この時少なくとも両肩と股関節から先の腕と脚が完全に体から切り離された状態になるまでは決して殺してはならない。解体された各部位は、神の一部として村人たちに配られ、村人たちはそれを湿度と温度が高く保たれた部屋で保存した後、七日後に訪れるポンゾニィママの晩餐で食べなければならない。ペヌジニの夜までの八日間で、村人はピンニャハ・パッパーニハを決して殺さぬように配慮しながらなるべく多くの苦痛を与える。体の一部を完全に切り離す行為は許されていないが、ある程度の切断行為は容認される。村人たちは各自、ピンニャハ・パッパーニハを火で炙ったり、鋸で表面に傷をつけたり、単に殴ったりする。ピンニャハ・パッパーニハを決して殺さないために、栄養価の高い神餌を強制的に経口摂取させる他、絶えぬ流血に耐えられるように常に輸血され続け、心臓が決して止まらないように電流が流され続ける。ピンニャハ・パッパーニハがペヌジニの夜に死ぬと、七日後に訪れるポンゾニィママの晩餐の翌日に定められるピネスムスの祝祭の中で、無作為に選ばれた老婆が新たなピンニャハ・パッパーニハとなる。近年、ピンニャハ・パッパーニハでは、ピンニャハ・パッパーニハを高頻度で殺害する必要があるので、ピンニャハ・パッパーニハとなるべき老婆が枯渇する傾向にある。現在は、ピンニャハ・パッパーニハの村人はピンニャハ・パッパーニハとなり得る老婆や将来的に老婆となる女性を他の村や町、国から拉致し、村に監禁する等の工夫で老婆の絶滅を防いでいる。ピンニャハ・パッパーニハの伝統と歴史を絶つことは決して許されない。